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自己紹介

挨拶

 日記の形式で理論考察を開陳してゆくことには当然メリットデメリットもある。執筆者は、いま自分が抱えている問題をその時点で持ち合わせた素材を最大限活用しながら、そこへと切り込んでゆくことを目指しているわけだ。自由に書けるということが最大のメリット、それにアクチュアルな問題意識に忠実でいられるのもメリットだろう。何も論文を書いているんじゃない。将来、論文にまとめる原案をものしているわけでさえない。呻吟しながら学術論文を書いたりそのドラフト執筆するのとは違うということだ。(話題になった<富田メモ>を考えればよくわかる。ただあれは公開を想定したものではないから、じつは比較としては部分的でしかないが。)

 このやり方が一般的であるとは思っていない。過去に活字になった文章を日記に掲載している人もいる。その文章が掲載された雑誌なり単行本がいま入手できないという理由でそうする場合が多いようだ。筆者はいまそうしたやり方に従うつもりはない。

 とはいえ、感想文の類を書きたいわけでもない。そういう気楽な話ではない。生成しつつある構想を言語化するレッスンだといえば、まあ真相に近いかもしれない。現在進行形の思索をなんとかして表現にからめとりたいということだ。大学教員が授業のノートを作製することに近い作業かもしれない。

 デメリットについては言うまでもないだろう。学術誌に出す論文じゃあるまいし、起承転結が整わないのは当然だ。前後に撞着があるかもしれない。もちろんそうしたデメリットを最小化する努力をつねに払ってはいる。ブログであれ人様に文章をさらすということは、気楽に書くという行為とは質的に違うわけだ。それでもブログ日記という表現形式に由来する制約はこれをゼロにはできない。干乾びた体系や硬直した知識の伝授ではなく、現在に息づく思索の散種を心がけたい。

 虚ろな洞のあいた大木ではなく深く沈潜する小さな種子をこそ。


私のバックグラウンド

 私は哲学思想研究教育をなりわいとしてきた。初めは集中的にフランス実存主義現象学を学んだが、同時に英米系の哲学文献も読んできた。(附言すれば、論理学や数学基礎論の勉強哲学研究にとって必須だと信じている。必ずしも専門家を目指して研究する必要はない。構成する思考という方法論が問題なのだ。)我が国における<哲学>の専門主義化には違和感を持ち続けてきた。(倫理学美学日本思想などが、<哲学科>とは別の学科で研究されていて、それぞれの専門家存在することなどホントに変である。外国ではまずありえない現象であろう。)

 紆余曲折の後に、<記号思想>と<人間学>という二つの学の構想を両者の緊張関係において考究することに自分自身のスタイルを自覚するにいたった。

 <記号思想>について言うと、フランス語圏ではソシュール英語圏ではパース記号学ないし記号論の創始者とされるのはご承知のとおり。彼らの影響は陰に陽に現代哲学現代思想に及んでいるが、世界中で喧伝された新興の学問としてのおもかげはもはやない。他方で、20世紀哲学の顕著な特徴とされた<言語論的転回>もデッドロックにゆきついた――この問題意識にたって今(記号論的な)形而上学を構想している。

 この<なりわい>は現代社会においては(まずたいていの場合は)公共的教育機関への所属を条件としてはじめて成立する。ブログのひとつの目的はこの条件からどこまで自由になれるか、あるいは逆にこの条件を喪失したときになお、どのようにして単独の思想者として自立できるか、その方途をさぐることである。これはもちろん期限付きの企てである。あまり時間がないのだが…

<現在思想の会>のお知らせ

<現在思想の会>で哲学思想を学びませんか

□ 私たちの会は、社会人学生とを問わず、哲学思想に関心をもつ各人が自前の思索を深め、人々との哲学的対話をおこなうための研鑽を積む場を提供します。

哲学を学んだことの無い人、哲学書をかじったけど歯が立たなかった人、哲学書を好んで読む人、哲学を専攻する人…どのように人も私たちは歓迎します。哲学的に思索することは、哲学の知識を増やすこととは無縁だからです。ものごとを原理に遡って考えようとする真摯な姿勢が肝心です。

□ <現在思想の会>は次のようなものではありません。1)それは、哲学を専攻する学生研究者のための研究会ではありません。2)また、営利目的カルチャーセンター自治体が開催する教養講座などのように、哲学講義を提供するものではありません。3)そして、哲学カフェのような「哲学的な談話」の会でもありません。

□ 私たちの会は営利目的にしない、純然たる学びのための会です。会費は会の活動のためだけに遣われます。

□ 私たちの活動には、テクスト輪講を中心とした会、ゲストを招いて行うワークッショプ、また単一テーマについての討議、インテンシブな書評の会などが含まれます。

□ 私たちの関心は特定の学派や哲学の部門に制限されているわけではありません。強いて言えば、フランス哲学と英米哲学に親しみを感じています。しかしドイツ哲学視野の外に置くものではありません。問題は単に研鑽におけるアクセントの置き方の違いです。

大きなテーマを思いつくままあげましょう。例えば、<生命>、<環境>、<記号>、<表現>、<人間>、<美>、<正義>、<藝術>、<技術>、<倫理>など――<現在思想の会>は、こうしたテーマに関心のある人にふさわしい場だとおもいます。

□ <哲学>(philosophy)とは、ご承知のように、単に<知を希求する>(philo+sophia)精神の構えにすぎませんでした。その成り立ちからして、哲学は領域を超えた知的探究であるほかあり得ません。本会では、必要に応じて心理学文学歴史学生物学情報科学などの文献も取り上げてゆきます。

現在哲学の会の組織

代表 菅野 盾樹

企画運営委員会が本会の活動の企画を立案し活動を運営します。

企画運営委員長  

委員長

企画運営委員

会の予算執行や監査は監事が行ないます。

監事 

会員との対応や連絡、本会の広報活動など本会の総務を事務局が担当します。

事務局長は企画運営委員から一人を選任します。

事務局 ヒューマニック記号学研究所(代表 菅野盾樹)内

事務局長 佐古仁志(大阪大学人間科学研究科後期課程

 連絡先メールアドレス genzaishisou@yahoo.co.jp   もっと情報の欲しい方は何なりとお問い合わせください。

現在思想の会>のホームページhttp://www33.ocn.ne.jp/~homosignificans/genzaishisounokai/index.html