プロフィール
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恐妻。
女には勝てない。
それをまず認めることだ。
「ハケンの品格」
大前春子(篠原涼子)は時給3000円、所有する資格は28個のスーパー派遣OL。
業務は完璧だが、笑わない、口癖は「それが何か?」という愛嬌ゼロの主人公。
ある日、同じ職場の新人派遣、森美雪(加藤あい)は、失敗ばかりしてしまう自分に嫌気がさし、先輩派遣の春子に質問をする。
春子は言う。
「何だ、そのくだらない質問?」
そしてその場を去った。
その後、美雪は春子の後を付け、見失ったあげくに近くのバーへ入る。
春子が居候をさせてもらっているそのバーには、春子が母親のように慕っているママ(白川由美)がいた。
もう一度、美雪はママに聞いてみる。
「先輩はなんであんなにプライドを持って仕事ができるんでしょうか?」
ママは答えた。
「あの子は自分の仕事にはプライドを持ってるけど、決して自分にプライドなんてないのよ。」
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再放送ドラマで1回観ただけのシーンですが、強烈に頭に残りました。
今の私は、正反対。
自分のプライドを保つことだけで精一杯、アルバイトの仕事にプライドなんて持てないでいました。
なんで私がお茶汲み?
なんで私が使いっぱしり?
なんで私が時給890円?
頼まれた仕事はキチンとこなすし、社員さんにもそれなりに信頼されてきてはいる。
でも、でも。
修士号を取って一体私は何をやってるの??
結局、“現場”では、知識があったって仕方ないんです。
どれだけ臨機応変に動けるか、先を読んで行動できるか、明るく笑顔でいられるか。
2人いる年下社員さんに思い知らされました。
「ああ、編集者って、こういう子がなるものなんだろうなァ」
私は決して編集者を目指しているわけではない、ただ、出版局とのつながりが欲しくてここにいるだけ。
残業中にイライラして、しかめっ面で時計を睨みながら郵便を配る私を見た先輩社員さんが、ギョッとした顔でこっちを見ていました。
正直、私の苦手なタイプの人だったし、その時はそれでいいやと思っていた。
でも次の日、その先輩社員さんが声をかけてくれました。
「下の名前、フミちゃんって言うんだ?」
「フミちゃん、これ頼める?」
「フミちゃん、ありがとう!」
なんだか申し訳なくなって、嬉しくなって、涙が出そうになった。
私があんな顔をしてたせいで、この人に気を遣わせてしまったんだなって。
でもその先輩はそんなことを全然気にしていない素振りで、フミちゃん、フミちゃん、って声をかけてくれるようになりました。
なんて呼べないかもしれないけど、私は彼らの仕事がスムーズに進むよう、最大限のお手伝いをしよう。
自分のプライドなんて、邪魔になるだけで、結局何の役にも立たなかった。
それがわかっている春子さんは、やっぱりかっこいい。
☆☆
あとは、アルバイトの帰りで待ち合わせに遅れてきた私に対して、
「素敵なブレスレットだね。」
なんて、
赤ペンやインクで汚れた手首にかかった輪ゴムを褒めてくれる素敵な会話に期待します(笑)
実際この前、家に帰ったら手にガムテープ、いや布テープが付いていて愕然としました。
頑張ります。